小学館　BE-PAL 2015年10月号別冊付録　大人の逸品に掲載！

男前】鍛え抜かれた万能包丁一本で食材と向き合う

　新鮮な食材の本当の味を引き出すなら、やはり吟味を重ねた本物の道具が必要だ。和包丁には食材に合わせて出刃、柳、菜切りなどたくさんの種類があるが、この包丁は『サライ』と高知県の刃物製造の老舗「トヨクニ」が共同で開発した万能型包丁。
全長は23cmと小振りだが、手にしたときのバランスに優れ、取り回しが小気味よい。肉をさばいたり、魚を下ろしたり、野菜を刻んだり、包丁を持ち替えることなくこれ一本で気持ちよく調理することができる。
その刃先は白鋼を鍛造して作られており、鋭い切れ味と張りのあるコシを両立させたもの。しっくりと手になじむクルミ材の柄は、力まずともしっかりと刃先へ力を伝える安心感に満ちている。

ナイフ一本でモノを作り出す喜びを思い出してみる

　静かな秋の夜、机に向かってシナやホオ、カツラなどの木材から野鳥彫刻を削り出す。このバードカービングと呼ばれる優雅な趣味に適したナイフが本品だ。
柄はカラフルなパラシュートコードを編み込んで握りやすく、ブレードと一体構造なので頑丈でバランスがよい。素材は土佐オリジナル白鋼で、切れ味鋭く研ぎやすい。牛革製の鞘が付属し、ベルトなどに装着可能なのでアウトドアでも使いやすい。